結婚詐欺の男女トラブルについて、この記事では解説しています。異性とお付き合いする中で、結婚詐欺ではないかとの疑いを持った場合でも、詐欺に当たるかどうかは微妙な問題をはらみます。
Q 結婚詐欺って、どういう場合をさすの?
詐欺罪が成立するには、欺罔行為によって相手を誤信させ、その誤信に基づき財物ないし財産上の利益を交付等させることの他に、詐欺の故意が必要になります。
したがって、金品をもらうときには真実結婚する意思があったが、後日諸般の事情により結婚する意思がなくなったという場合には、詐欺罪が成立しないことになります。
ポイントは、最初から結婚する気があるのかないのか、ない場合に、騙してお金などをもらう意思があるのかないのか、というところになります。
最初から結婚するつもりがなく、金品等が欲しいだけ | 結婚詐欺の可能性あり |
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最初は結婚する気持ちを持っていたが、後日気持ちが変わってしまった | 理論的には、結婚詐欺とはいえない |
Q 金銭的援助をしていましたが、資金が尽きました。急に別れを切り出されたのですが、詐欺ですか?
男女の関係においては、金銭的援助や贈り物をすることもしばしばあります。悲しいことですが、お金目当てのお付き合いもないわけではないでしょう。
例えば、最初からデートする気がないのに、いくら払ったらデートに付き合う、といって騙し、結局デートしなかったような場合、詐欺が成立する余地がありますが、実際上詐欺の故意を立証するのは困難なケースも多いです。
Qの事案だと、欺罔行為があったのかどうか不明確になります。したがって、詐欺に該当しないと判断される可能性が高いでしょう。
もっとも、事案によっては、詐欺と認定できる場合もあります。最初から騙すつもりである、という証拠があれば、詐欺として事件になることもあります。もし、詐欺に遭ったかも?と思うことがあれば、弁護士に一度相談してみるべきでしょう。