交通事故の加害者の弁護について、この記事では解説しています。交通事故の加害者として立件されても、弁護士に依頼して適切な示談をすれば、不起訴になり、前科がつかないこともあります。
Q 交通事故の加害者の責任は?
民事の賠償責任は、被害者の被った損害を賠償することです。金銭賠償となります。
行政上の責任は、運転免許の失効にかかわるものです。重大な道路交通法違反の場合、運転免許取消等につながります。
刑事上の責任は、国から懲役刑などの刑事罰を科されることです。なお、交通事犯は、反則金の支払いがあります。反則金を支払わなかった場合、刑事上の責任となります。
Q 交通事故で、加害者が弁護士をつけるメリットは?
他方、行政上の責任では、弁護士をつけるメリットはあります。たとえば、運転免許取り消しなどの処分が、違反行為に比べて重いと考えられる場合です。また、業務上、運転免許取り消し等の負担があまりに大きい場合です。これらの処分を争うため、主張・立証面をより良いものにするために弁護士をつけるメリットはあります。
弁護士をつけるメリットが一番大きいのは、刑事上の責任においてです。ドライバー加入の保険会社は、刑事事件の対処は行いません。しかし、刑事処分は一番不利益があります。また、刑事事件で対処すべきことは多くあります。
たとえば、保険会社の示談は、民事上の賠償責任の問題に絞られています。しかし、刑事事件では、賠償の示談だけでなく、被害者の許しが重要な要素です。弁護士をつけることで、弁護士が嘆願書の取得等に尽力します。嘆願書は、被害者の許しが記載されている書面になります。
また、刑事事件では、加害者の様々な事情が処分を決めます。弁護士が付くことで、検察官、裁判所に対し、適切な事情を開示していくことが可能になります。
また、事実関係にもとづき、適切な推論を主張していきます。検察官は、加害者に不利な推論を展開しますが、それを反論していくことは大きな意味合いを持ちます。
Q 自賠責保険しか加入していない場合、弁護士のメリットは?
自賠責保険から、賠償金は一部しか支払われません。残額は、加害者が支払う義務があります。また、加害者が支払う金額を決めるため、示談交渉が必要となります。示談交渉がまとまらない場合、最終的には民事裁判で金額を決めることになります。
そのため、適正な賠償金額の支払いに留めるため、弁護士に相談・依頼するメリットがあります。
弁護のメリット | 備考 | ||
---|---|---|---|
民事上の責任 | 任意保険加入 | △ | 人身無制限の保険契約に加入の場合 |
自賠責のみ | ◎ | 自賠責からの保険金以外を負担する | |
行政上の責任 | ○ | 運転免許に対する処分を争う | |
刑事上の責任 | ◎ | 刑事責任は、民事、行政上の責任の中で一番重い |
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