消費者トラブル、クーリングオフについて、この記事では解説しています。クーリングオフは、立場の弱い消費者を保護してくれる強力な制度です。利用できる場面を理解しましょう。
Q クーリングオフとはどのような制度ですか?
消費者が、販売員の巧みなセールストークの雰囲気にのまれ、契約締結の意思が不安定なまま契約の申込みや締結に至ってしまい、トラブルになることが多いため、この弊害を防ぐために導入されました。
クーリングオフ制度は、特別な理由なく無条件に契約を白紙に戻せるため、消費者にとっては極めて強力な手段といえるでしょう。
クーリングオフ制度を利用したいとお困りの場合は、ぜひ弁護士にご相談ください。
Q どのような契約がクーリングオフの対象になるのですか?
契約類型 | 契約の場所 | クーリングオフ行使期限 |
---|---|---|
訪問販売 | 店舗外 | 法定書面受領日から8日間 |
電話勧誘販売 | 店舗外 | 法定書面受領日から8日間 |
連鎖販売取引 | - | 法定書面受領日か商品受領日のいずれか遅い日から20日間 |
特定継続的役務提供 | - | 法定書面受領日から8日間 |
内職・モニター商法 | - | 法定書面受領日から20日間 |
個別信用購入あっせん | - | 法定書面受領日から8日または20日間 |
預託取引 | - | 法定書面受領日から14日間 |
ゴルフ会員契約 | - | 法定書面受領日から8日間 |
不動産特定共同事業契約 | 店舗外 | 法定書面受領日から8日間 |
保険契約 | - | 法定書面受領日か契約申込日のいずれか遅い日から8日間 |
宅地建物取引 | 店舗外 | クーリングオフ告知日から8日間 |
投資顧問契約 | 店舗外 | 法定書面受領日から10日間 |
Q 契約内容が書かれた紙をもらって8日が過ぎてしまいました。解除はできないのでしょうか?
法定書面には、14項目にもわたる必要事項が漏れなく記載されている必要がありますので、何らかの書面が渡されていたとしても、必要事項の記載漏れがあるなど、書面に不備がある場合は、クーリングオフの期間は進行せず、解除することができます。
ご自身で記載漏れがないかどうかをチェックすることは難しいと思いますので、疑問に思った場合は、ぜひ弁護士までご相談ください。
Q クーリングオフの通知は、いつまでに相手に届く必要があるのですか?
したがって、解除通知の発信日が明確に証拠として残る方法で、解除通知を送ることが重要です。最も良い方法は、内容証明郵便を利用することです。
もちろん、FAXや普通郵便でも解除することが可能ですが、悪質な業者は、「そのような書面を受け取っていない」「FAXや郵便物はきたが、解除通知ではなく、単なる問合わせの内容だった」などと言い逃れをしてくる場合があります。
この点、内容証明郵便であれば、通知書の内容、発信日、事業者が受領したことまで明確に証拠として残りますので、事業者側が解除の事実を争う余地がなくなります。
クーリングオフにより解除したいが、適切な方法や書面に何を書けばいいか分からないとお困りの方は、一度弁護士にご相談ください。クーリングオフに詳しい弁護士が、親身に対応させていただきます。